akoib0okus’s blog

読書三到!

君の名は。

 二日酔いのデトックスに「君の名は。」を観た。

感動で泣くといわれる今年を代表する映画である。評判は聞いていたし、映像は楽しめると思っていた。

しかし、私はこういう感動映画を斜めからみてしまうので、そもそも運命だとかいうものは勝手に後から意味づけした言葉の世界だと思っている。(捻くれてますよね、素直に感動しておくべきか。)

言葉の世界で考えると、全ての出来事において、瞬間がただ連続して起こっており、他の選択もあったと後から考えることはできてもその経験はできない。逆に起こった出来事を運命であったとすることも、それしか経験していないのだから、ただそれしかない。それでも良い出来事は運命だと言葉で意味づける。悪い出来事には言い訳や他の選択肢の可能性を言葉で意味づける。言葉の世界に囚われてしまいすぎてはいけない。

しかし!その演出と映像に、不覚にも少し涙が出てしまった。(結局感動してる!)

2016年年末の泣けた出来事として記憶に残りそうである。

ハサミ男(殊能将之)

ミステリーが読みたくなり、ネット検索してみると評価が高かったので読んでみた。

最後まで読んで、想像力の乏しい私としては脳内が大混乱した。とても簡単な仕掛けかと思っていたが、とても複雑で、最後はもう一度読み返したくなった。途中確かに引っかかる部分はあったものの、結末は予想できなかった。

パレード(吉田修一)読了。

何となく気軽にフィクション小説を読みたくて、こちらを選んでみました。

シェアハウスと言われるような若者が集まった生活だが、皆本音は隠してに暮らしている。表面的に仲良しこよしな関係を保ち、上手くいっているかのようである。皆それぞれ都会の暮らしが寂しくて、集まったものの家族のような関係は築けず、歪を抱えている。皆それぞれ抱える闇を、直接口にしたりしないが、何となくそれぞれの闇に気づいている。結末には少し驚かされるが、同時にやはりという部分もある。

登場する人物の人間関係やそれぞれの人物像を想像するとリアルさが増して、私は深く考えてしまった。現代の都会の若者の持つ闇がそれぞれの人物像に表されている。

 

赤毛のアン -シリーズ1-(モンゴメリ)読了。

赤毛のアンは、はるか昔に絵本で読んで以来、きちんと小説を読むのは初めてです。

シリーズ1はアンの主に10代の話で、一般的にシリーズは9まで続くそうです。

 

とりあえずシリーズ1。アンの世界を妄想しながら、私もこんな大自然で青年期を過ごしたかったなと。アンがのびのびと成長していく姿にほっこりします。取り巻く人々も根っからの悪人は出てこないので、平和な世界です。たまに涙。

 

シリーズ1の中でハイライトした文章は、「品のよい人というのは、節度を知る人のことです。」という部分です。小説ではほとんどハイライトしないのですが、相手の気持ちを汲む想像力、教養のある人、そういうことを考えていたところだったので、胸に刺さりました。どこかの噂の知事さんを含め国民の納めた税金を使う方々は特に、倫理観を持った判断を、節度ある行動をしていただきたいなと。

 

アンに話を戻すと、その世界観に引き込まれ、教訓となる言葉も多く、もっと若い時に読んでおけばよかった!そして大自然で子供を育てたいなと。

近い将来は原文で読んでみたいと思います!

頭は「本の読み方」で磨かれる(茂木健一郎)読了。

Kindle voyageを購入しまして、本をガンガン読む期間とした1年をスタートさせました。ここに、その記録を残したいと思います。ふわふわっと考えたことから割りと真面目に考えたことまで。 

 

さて、まず何を読もうかなと考えたわけですが、自分で選ぶと偏るので、昔からなんだか好きな、そして読書についての著書がある、茂木健一郎さんの「頭は「本の読み方」で磨かれる」を読んでみることにしました。

小説を読むと登場人物の思考や行動を追体験しますし、ジャンル関係なく本からはたくさんの知識や経験を得ます。茂木さんは、読書によって知性や教養を身につけることができるし、さらには「いちばん脳が鍛えられるのは、本を読んできるとき」であり、読書は、人をつくり、人を成長させる、と力説されています。読書意欲が湧く~! 

 

今後の本選びの観点からは、やはりベストセラーは抑えるべきだと思いました。また、受け身ではなく攻めの姿勢で読書する!ということが大切だそうです。確かに、今までも「そんなん分かってるけどできないんだよなー」「わかるわかる、わかるわかる……えっとなんだったっけ?」とテレビを観るように読んでいた本があります。これを、自分の人生に蓄積し応用していくという気持ちで読むと脳に良いらしいので(確かにそんな気がする)、そういう姿勢で読書しようと思います。 

さて、肝心の本選びですが、いろいろな本が紹介されているなかで、読んだつもりになっている「積ん読本」から読んでみます。まずは、茂木先生おすすめの「赤毛のアン」です。絵本ではるか昔に読んだような…。